今日から始める遊び仕事

単調なコード・デザインレビューに遊び心を 短時間でできる簡単テクニック

Tags: レビュー, コードレビュー, デザインレビュー, 遊び心, チームワーク, 気分転換

日々の業務において、コードレビューやデザインレビューは品質を維持し、チームの知見を共有する上で非常に重要なプロセスです。しかし、慣れてくると依頼する側もレビューする側も、作業が単調に感じられることがあるかもしれません。提出や確認のルーチンワークの中で、新しいアイデアが生まれにくくなったり、チームとのやり取りが形式的になってしまったりすることも考えられます。

このような状況に対し、「今日から始める遊び仕事」では、単調になりがちなレビュー作業に短時間で遊び心を取り入れ、気分転換や発想転換、さらにはチームとの関わりを少しでも楽しくするための簡単テクニックをご紹介します。ここで紹介するテクニックは、いずれも数分程度で試せる小さな工夫ばかりです。

1. レビュー依頼のタイトルや説明に小さなユーモアをプラスする

レビューを依頼する際、プルリクエストやマージリクエストのタイトル、あるいはデザイン共有ツールのコメント欄などに、普段の業務報告とは少し違った遊び心のある表現を加えてみてはいかがでしょうか。

例えば、機能改修であれば「〇〇を改善しました(ちょっとだけ速くなったかも?)」、デザイン調整であれば「配色を微調整(間違い探しレベルかも)🎨」のように、少し肩の力が抜けるような一文を添えるのです。あるいは、変更内容を表現する際に、比喩を使ってみるのも面白いかもしれません。

もちろん、プロジェクトやチームの文化にもよりますので、TPOをわきまえる必要はあります。しかし、許される範囲でこうした小さな工夫を凝らすことで、依頼する側は楽しみながらタスクを完了でき、レビューを受ける側も普段と違う依頼文に思わずクスッとできるかもしれません。これは、レビュー作業への心理的なハードルを少し下げ、ポジティブな気持ちで向き合うきっかけになる可能性があります。

2. レビューコメントに感謝やポジティブな発見を具体的に伝える

レビューコメントは、改善指示や質問だけではありません。良い点、感心した点、面白い実装やデザインのアイデアなど、ポジティブなフィードバックを具体的に伝えるように意識してみましょう。

単に「OKです」と承認するだけでなく、「ここの実装(またはデザイン)は、以前の課題をこう解決していて素晴らしいですね」「このアニメーションのタイミング、すごく自然で感動しました」「このCSSの書き方、初めて見ましたが勉強になります!」のように、具体的な賛辞や学びを共有するのです。

さらに、チームの文化が許せば、絵文字やリアクション機能を効果的に使うことも一つの方法です。テキストだけでは伝わりにくい感情やニュアンスを補完し、コメントのやり取りに少し温かみや楽しさを加えることができます。「👍」「✨」「💡」「🚀」といった絵文字は、短時間でポジティブな感情を表現するのに役立ちます。これにより、レビューコメントが単なる指摘の応酬ではなく、互いを認め合い、学び合う場であるという意識が高まる可能性があります。

3. レビューツールの機能を遊び心で活用する

日頃使用しているレビューツール(GitHub, GitLab, Figma, Zeplinなど)には、様々な機能が搭載されています。これらの機能を、普段の定型的な使い方だけでなく、少し遊び心を持って活用してみるのも良いでしょう。

例えば、GitHubやGitLabのリアクション機能は、コード行に対して絵文字で感情を示すことができます。単に「LGTM (Looks good to me)」と書くだけでなく、特に気に入った部分に「🎉」「💯」といったリアクションを付けてみるのです。Figmaなどのデザインツールであれば、特定のデザイン要素にコメントを残す際に、スタンプ機能を使ってみるのも面白いかもしれません。

また、一部のツールでは、特定のキーワードに反応するBotを連携させることが可能です。もしチームでこうしたカスタマイズが許容される文化であれば、例えば「レビュー完了!」というコメントに対してユニークな画像を返すBotを設定するなど、自動化された遊びを取り入れることも技術的な遊び心と言えるでしょう。こうしたツールの機能活用は、レビュー作業に視覚的な楽しさを加え、チームメンバー間の軽いインタラクションを促進する可能性があります。

4. レビューを自分にとっての「ゲーム」に見立てる

外部への働きかけだけでなく、レビュー作業を自分の中で小さな「ゲーム」に見立ててみるのも効果的です。例えば、「今日のレビューで、これまでに知らなかったCSSのプロパティを3つ見つけよう」「このPR/MRで、改善提案と同時にポジティブなコメントを必ず1つ入れよう」のような、自分だけの目標やルールを設定してみるのです。

これはチーム内で共有する必要はありません。あくまで自分自身のモチベーション維持や、単調な作業からの気分転換を目的とします。目標を達成したら、短い休憩を取る、好きな飲み物を飲むなど、小さなご褒美を設定するのも良いでしょう。

このような内面的な遊び心は、外からは見えませんが、作業に対する集中力を高めたり、普段は見過ごしてしまうかもしれない細部に気づくきっかけになったりすることがあります。単調なレビュー作業が、少しだけ挑戦的で楽しい個人的なミッションに変わる可能性があります。

終わりに

コードレビューやデザインレビューといった日々の定型的な作業は、時に単調に感じられるものです。しかし、今回ご紹介したような、レビュー依頼の表現、コメントの書き方、ツールの使い方、あるいは自分自身の取り組み方など、ほんの短時間でできる小さな工夫を凝らすことで、作業に新たな視点や楽しさを加えることができます。

これらの遊び心は、単に気分転換になるだけでなく、チーム内のコミュニケーションを活性化させたり、ポジティブなフィードバックを通じて互いのモチベーションを高め合ったりすることにも繋がり得ます。もちろん、これらのテクニックは、プロジェクトの性質やチームの文化に合わせて慎重に導入することが大切です。

ぜひ、今日から一つでも、レビュー作業にあなたなりの遊び心を取り入れてみてはいかがでしょうか。それは、日々の仕事に小さな変化をもたらし、よりクリエイティブで楽しい仕事生活を送るための一歩となるかもしれません。